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冬の暮らしに潜む危険
今季一番の寒波が来ておりますので
雪の事故には十分注意をお願いします。
さて、冬の交通事故は多いのですが
技術が進歩をするとともに
交通事故による死者数は
年々減少しております。
しかし、住宅内で事故死されている方は
減っておらず、2023年のデータでは
交通事故による死者数のなんと6倍。
出典:ロングライフ・ラボhttps://www.longlife-lab.jp/journal/1582/
家庭内で事故死した方の内訳で
一番多いのが溺死および溺水、
お風呂場で亡くなっているそう。
溺死および溺水で亡くなる方は
2000年ごろと比べてその数は
なんと1.7倍にも増加しており
年5000人以上がお風呂で亡くなっています。
近年はヒートショックの危険性も
認知されてきており、脱衣所を暖める
などの対策をされている方も多いはず…
ですが、増加しているという事実。
実は、脱衣所を暖めただけでは
そこまで大きな効果がないことが
分かってきています。
入浴の際にヒートショックの
危険性が高まる場面は
①脱衣所で服を脱ぐとき
②浴槽に浸かったとき
③浴槽から立ち上がるとき
この3つがあります。
この3つの中で実は1番危ないのが
③の浴槽から立ち上がるときです。
あるお年寄りの1日の心拍数を調査した結果
最高値が出るのがこの立ち上がるときだった
というデータもあります。
また深夜にトイレへ行くことは
リスクが大きく危険度も高いことが
分かっています。
お布団の中から寝室、廊下、
トイレへと移動をするわけですが
ここでの温度差が大きい……
さらに一日に何度もという方も。
トイレは局所ヒーターなどで
簡単に暖めて対策が可能ですが
途中の廊下まで暖めている方は
非常に少ないかと思います。
結局のところ
ヒートショックの危険性や原因が
分かっていても断熱性が低い家に
住んでいては回避できないのです。
こうした健康リスクを回避するため
最低室温を18℃以上(推奨は20℃以上)
に保つことが求められています。
残念ながら日本の9割の家庭では
在宅中リビングの平均室温ですら
18℃を下回っているという事実。
では、20℃以上を保つためには
どのくらいの断熱性が必要なのか。
私の自宅では最低室温を
おおむね20℃以上になるように
生活していますが
断熱性は断熱等級6(UA値0.33)です。
※断熱等級は1~7まであります。
※2025年4月より等級4が義務化。
※2030年までに等級5が義務化予定。
山形市では付加断熱をして
ようやくクリアできる断熱等級6で
なんとか室温20℃以上を
保てる暮らしができています。
もう少し断熱性能を上げると
楽に23℃位をキープできるのかなと
実際に住んでみて感じています。
もちろん少し断熱性が低くても
20℃をクリアできますが
暖房費が高額になりますし
設備に掛かる費用も増加します。
また、壁や床、窓などの表面温度が
室温と比べて低くなりやすいため
体感温度が下がってしまします。
冷たい床や壁の室内を歩くことも
ヒートショックを招く一つの要因です。
健康を望まない方はいないとは思いますが
殆んどの方は健康被害のリスクが高まる
断熱の半端な家を求めてしまっています。
先進国の中でこれほどヒートショックが
問題になっている国は他にはありません。
昔の家が多く残っているとも言えますが
家の中がこんなに寒い国はないのです。
多くの人は暖房費が掛かっても
家全体を暖かくしていますよね…
それが健康に必要なことだと
分かっているからです。
ヒートショックで亡くなる方は
圧倒的に高齢者が多い…
若いうちは寒さを我慢して
乗り越えられるかもしれませんが
いずれはその方も高齢になります。
そのときになって暖かい家に
リフォームや改築をしようと思っても
定年後に断熱改修の費用を払える方は
中々いらっしゃらないんだと思います。
寒さに慣れていると言う方もいますが
健康被害のリスクが高まることに
変わりはありません。
大きな家やおしゃれなデザイン
便利な設備などもいいのですが
まずは健康を守れる家にしてみませんか?