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2025年1月10日 豆知識

冬の暮らしに潜む危険

今季一番の寒波が来ておりますので
皆さん雪の事故には十分注意お願いします。

 

さて、冬の交通事故は多いですが
技術の進歩とともに
交通事故による死者数は
年々減少しています。

 

しかし、住宅内で事故死されている方は
減っておらず、2023年のデータでは
交通事故による死者数の6倍もいます。

 

出典:ロングライフ・ラボhttps://www.longlife-lab.jp/journal/1582/

 

 

家庭内で事故死した方の内訳で
一番多いのが、やはり溺死および溺水。
お風呂で亡くなっています。

 

溺死および溺水で亡くなる方は
2000年ごろと比べると
その数は1.7倍も増えており
年5000人以上がお風呂で亡くなっています。

 

ヒートショックの危険性も
認知されてきており、脱衣所を暖める等の
対策をされている方も多いはず……
ですが、増加しているという事実。

 

実は、脱衣所を暖めるだけでは
そこまで大きな効果がないことが
分かっています。

 

入浴の際にヒートショックの
危険性が高まるのは、
①脱衣所で服を脱ぐ時
②浴槽に浸かった時
③浴槽から立ち上がる時
この3つがあります。

 

この3つの中で1番危ないのが
③浴槽から立ち上がる時になります。

あるお年寄りの1日の心拍数を調査した結果、
最高値が出るのがこの立ち上がる時だった
というデータもあります。

 

また深夜のトイレの危険性も高いことが
分かっています。

 

布団の中から寝室、廊下、トイレと
移動するわけですが
ここの温度差が大きいのです。

 

さらに、一日に何度もという方も。

 

トイレはヒーター等で
簡単に暖めて対策が可能ですが
寝室とトイレの間の廊下まで暖めている方は
非常に少ないと思います。

 

 

結局のところ
ヒートショックの危険性や原因が
分かっていても、断熱性が低い家に
住んでは回避できていないのです。

 

こうした健康リスクを回避するためには
最低室温を18℃以上(推奨は20℃以上)
に保つことが求められます。

 

残念ながら日本の9割の家庭では
在宅中のリビング平均室温ですら
18℃を下回っています。

 

では、20℃以上を保つためには
どのくらいの断熱性が必要なのか。

 

私の自宅では最低室温を
おおむね20℃以上になるように
生活していますが
断熱性は断熱等級6(UA値0.33)です。

 

※断熱等級は1~7まであります。
※2025年4月より等級4が義務化。
※2030年までに等級5が義務化予定。

 

山形市では付加断熱をして
ようやくクリアできる断熱等級6で
なんとか20℃以上を
保てる暮らしができています。

 

もう少し断熱性を上げると
楽に23℃位をキープできるのかなと
実際に住んでみて感じています。

 

もちろん少し断熱性が低くても
20℃をクリアできますが
暖房費が高額になりますし
設備に掛かる費用も増加します。

 

また、壁や床、窓などの表面温度が
室温と比べて低くなりやすいため
体感温度が下がってしまします。

 

冷たい床を歩くことも
ヒートショックを招く一つの要因です。

 

健康を望まない方はいないと思いますが
ほとんどの方は健康被害リスクが高まる
断熱性の家を求めてしまっています。

 

先進国の中でこれほどヒートショックが
問題になっている国は他にありません。
家の中がこんなに寒い国はないからです。

 

暖房費が掛かっても
家全体を暖かくしています。
それが健康に必要なことだと
分かっているからです。

 

ヒートショックで亡くなる方は
圧倒的に高齢者が多いです。

 

若いうちは寒さを我慢して
乗り越えられるかもしれませんが
いずれはその方も高齢になります。

 

その時に暖かい家に
リフォームしようと思っても
定年後に断熱改修の費用を払える方は
中々いらっしゃらないんだと思います。

 

寒さに慣れていると言う方もいますが
健康被害のリスクが高まることに
変わりはありません。

 

大きな家やおしゃれなデザイン
便利な設備などもいいですが
まずは健康を守れる家にしてみませんか?